ギリシャの七夕伝説 その1
むかーし 昔の ことじゃった。
ギリシャというヨーロッパの国に、たて琴がとーってもじょうずな、オルフェウスという青年がおったそうじゃ。
オルフェウスの奏でる琴の音色はたいそう美しく、その評判は森中に広まり、動物も、鳥も、花も、草花も、木々も、それはそれは思わずうっとりしてしまう程であったそうじゃ。
ある日のことじゃ。
オルフェウスが川べりで琴を奏でておったときのことじゃ。誰もが振り返るであろう程の美女が、オルフェウスの琴の音にあわせて、ついつい踊りだしてしまったそうじゃ。
その美少女の名は、エウリディケ。
なんと、川べりに住み着いていた妖精だったのじゃ。
若い二人は、恋に落ちてしまうには、さほどの時間は必要とせず、程なく結婚、一つ屋根の下で暮らすようになったそうじゃ。
それからそれから。
心地よい朝に、散歩をしていたエウリディケ。なんとうっかり、毒蛇に気づかず、
踏みつけてしまった!!!
さあ、大変! 怒り狂った毒蛇は 思いっきりエウリディケの脚を
オルフェウスに助けを求める暇もなく息を引き取ってしまった、エウリディケじゃった。
この世からいなくなってしまったエウリディケ。来る日も来る日もなき続けたオルフェウス。泣いている内に一つの考えが頭をよぎったそうじゃ。
あの世にいる冥王プルトーンに頼み込んで、助けてもらおう!!!
冥王プルトーンに会うまでの道は非常に険しく、しかし何とか得意のたて琴の音色に助けられながら、オルフェウスはとうとう、冥王の元までたどり着くことに。
→続く