いろいろなところで話題になっているマイナンバー制度ですが、未だによくわからないことがたくさんありますよね。
サラリーマンの場合、基本的にはマイナンバーを会社に教える必要がありますが、もし拒否したらどうなるのでしょうか?
何かこわ~いことでもおこるのでしょうか?
その辺を少し掘り下げていきたいと思います。
マイナンバー 会社へ提出を拒否できる?
マイナンバーとはどんな制度なのでしょうか?
基本的には、一人につき一ずつ番号を割り当てて、いろいろな手続をやりやすくする制度になります。
マイナンバーを簡単に!副業はばれるの?メリットやデメリットは?
そしてこのマイナンバー制度。
実はあなたの会社は、役所へあなたや他の従業員のマイナンバーを、書類に記入して提出することが義務付けられています。
会社はあなたへ給料を払っていますよね?
その時に、会社は給与支払報告書(きゅうよしはらいほうこくしょ)という書類を役所へ提出しています。
これからは、その書類に従業員のマイナンバーを書く場所が作られ、マイナンバーを記入した状態で提出しなければならなくなります。
会社側は、記入することが義務となっているのです。
これが、会社側があなたのマイナンバーを知りたい理由です。
では、このマイナンバー。もしあなたが会社へ教えるのを拒否したらどうなるのでしょうか?
そもそも、そんなこと可能なのでしょうか?
答えは、拒否自体はできなくはありません。
拒否できる、ではないのが少し微妙なところです。
会社は役所へ報告の義務がありますが、あなた自身には、報告の義務はありません。
だから、法律上禁止されてはいないので、拒否自体はできなくはないです。
ただし、現実的に考えてみてください。
あなたの会社は、提出の義務があります。会社はあなたからマイナンバーを教えて貰う必要があります。
その会社に対して
「私は教えたくありません。拒否します!!」
・・・と言えるでしょうか?
その会社で、ず~っと拒否し続ける自信はありますか?
会社としても、何らかの対策を取るはずです。
税理士さんや会計士さんの間では、マイナンバーを会社に提出することを、就業規則に盛り込むように、奨励しているという話を良く聞きます。
会社側はマイナンバーの提出は義務付けられているので、当然の流れだといえます。
なので、一応、拒否はやろうと思えばできます。ですが、実質的に難しいですし、デメリットのほうが大きいです。
心象を悪くしないためにも、おとなしく教えた方が良さそうです。
年末調整などでも必要になることですからね。
マイナンバーの提出を拒否すると罰則がある?
それでも、マイナンバーの提出を拒否したらどうなるのでしょうか?
今のところ、拒否に関して罰則はありません。このことは国税庁のサイトにも、はっきりと書かれています。
あなたにも、あなたの会社にも罰則は取り決められていません。
役所も、会社から提出される給与支払報告書(きゅうよしはらいほうこくしょ)にマイナンバーを記載していなくても、その書類を受理しなければいけないようになっています。
また、会社もあなたに罰則を適用することは、今のところとても難しいと考えます。
マイナンバーを会社に提供しなくても、業務そのものに支障をきたすことはないのがその理由です。
罰則を社員に適用するのは、非常に厳しい条件が必要となってくるのです。
国(役所)も、会社も、あなたに対して罰則を適用することは、今のところないと考えて間違いありません。
マイナンバーの提出を拒否したら会社の対応は?
ただし、会社はあなたに対して、マイナンバーの提供を求めたという内容を記録して、保管することとなっています。(これも国税庁のサイトに載っています)
義務を守る意志があるということを、証明するためですね。
また、拒否したあなたに対して、マイナンバー制度についての教育を行うなどして、今後も提出を求めていくようになります。
就業規則にマイナンバーを提出する内容が盛り込まれるのも、時間の問題に思います。
というわけで、罰則はありませんが、やっぱりマイナンバーは提出したほうが、いろいろな面で無難だと言えそうです。
最後に
マイナンバー制度でとっても不安になるのはよくわかります。
ですが、もう制度自体は始まっています。
だとしたら、私達ができるのは、正しくマイナンバーと付き合うことではないでしょうか?
・会社のセキュリティはどうなっているのか?
(保管は?削除は?廃棄は?など)
・個人情報が漏れたら、会社はどのような対応を取ってくれるのか?
これらを確認することは、とても大事なことです。もし、会社側から何もこのような話がないなら、しっかりと要望を行いましょう。
これらの条件をしっかりと確認できるまでなら、マイナンバーの提出を拒否するのもアリかもしれません。
ぜひ、正しい知識でしっかりとした対応をとっていただきたいと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。