南無三という言葉があります。
最近はなかなか聞くこともなくなりましたが、特定のジャンル(漫画やアニメ等)では、ときどき登場人物が口にすることがあるらしく、グーグル先生に聞いてみると
・南無三宝
という4文字が出てきます。
果たしてこれらは正しいのでしょうか?
実際に聞いたお坊さんのお話をつづってみようと思います。
南無三の読み方や意味や語源って?
南無三と書いてなむさんとよみます。
ネットで検索をしてみると、南無三の語源としては、
三宝(さんぽう)とは、仏と法と僧のこと。
この南無三宝を短くしたものが南無三である、というものです。
ようするに仏教用語ってわけですね。
なんだかわかったような、わからないような言葉です^^
仏教が普及している当時ならともかく、今となっては意味がよくわからなくても、仕方ない気もします。
まあ、この辺は意味がわからないから、おまじない的に使われていたんじゃないかと推測されます。
私が実際に漫画で見たシーンは、崖に追い詰められた主人公が
「南無三!!!」
と手を合わせて合掌しながら、崖から飛び降りるというものでした。
その後主人公が助かったのは、南無三のおかげなのかは不明です。
いや、たぶん南無三の効き目があったから助かったのでしょう^^
その他に見たシーンでは、「イチかバチか」と置き換えれるようなシーンでナムサンを唱えているというものでした。
トランプやゲームなどで駆け引きをしている時なんかはピッタリだと思います。
今度、トランプをした時にでも使ってみましょうかネ(^^)
読み方はそれぞれ「ナムサン」「ナムサンポウ」
意味は三宝に帰依するという説が一般的らしい。
ちなみに、帰依(きえ)とは拠り所にするということらしく、この場合の本来の意味は仏教徒になるというニュアンスが多いそうである。
南無三についてお坊さんに聞いたお話。
お断りを入れておきますが、仏教と言えど、いろいろと宗派がある上に、同じ宗派でも教える人(お坊さん)によってまた教えも随分と違ってきたりもします。
あくまでも私個人が聞いたお話ということで参考になさってくださいませ。
ということを説いたものです。
(これが本当の説教というものですネ)
でも、その教えを実行するには厳しい修行が必要とされています。
もちろん、お坊さんは修行をおこなって悟りや真理に到達するように務めています。
ですが、それでは限られた人達しか、苦しみから救われることはありません。また、一般の大衆にはなかなか広まりません。
そこでお経を唱えるというものが普及をするようになります。
その中でさらに、簡単に救われる方法というのがどうしても普及しやすくなります。
そして広く普及したものの一つが「南無阿弥陀仏と三回唱える」というものでした。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
これならとても短いですし、だれでもできます。
「南無」というのはおすがりするという意味です。つまり、南無阿弥陀仏とはアミダ様におすがりするという意味ですネ。
「あみだ様お救いくださいませ、あみだ様お救いくださいませ、あみだ様お救いくださいませ」
という感じで使われるようになりました。
でも人とは本当に弱い生き物です。
もっと簡単に助かりたいと考えるようになりました。
そこで一部の人達の間で「南無、南無、南無」で良いとするようになっていきます。
阿弥陀仏を省略しちゃったわけですね。
でもまだまだ、省略したいと考える人達がいました(苦笑
そこでとうとう、南無が三回なので、「南無三」になりました。
もう、この頃になるとほとんど原型はとどめていませんね。
そして、救われるという意味だけが残り、困った時に助かりたい一心で慌てて唱える言葉として
「南無三」
という言葉が使われるようになったというわけです。
ここでもお断りを入れておきます。
聞いたお話の一字一句は覚えておりませんので、私の言葉で書いております。
ですが、南無三になった経過はこのとおりでした。
どうでしょう、説得力ありませんか???
ちなみに、ここからさらに省略され、ごく一部の人の間では
「南無」
だけになった、とも聞きました。
古い小説や漫画で、登場人物が「南無」と唱えていたら、この意味の可能性が非常に高いと思いますよ。
さすがに南無だけつぶいている作品には、私も未だに出会ったことはありませんけど。
最後に
このお話は、結構好きなお話の一つです。
なんかね、今も昔も変わらないな~ッて思うのです。
人の図々しさというか、安易な方向に流れる気持ちとか。
困ったときの神だのみならぬ仏だのみの南無三。
今度使ってみようかな。
「わ~~~、パソコンが壊れた~~~、ナムサン!!!」
最後までお読みいただきまして有難うございました。