その昔、会社で営業先でのできごと。
客先の事務員さん(女性)と話していたときのこと。親孝行はしているか、との話になった。特別にしていない、と話を返したら、特別なことはしなくてもいい、母の日・父の日・誕生日に黙って花を贈りなさい、それだけでいいから。
そんな話を聞いた。それ以来、母の日・父の日・誕生日に何らかの贈り物を贈る習慣がついた。
それから、何かあると誰かにプレゼントを贈るようになった。プレゼントを選ぶときは、結構時間をかけて探す。
一番うまくいくのは、その人との話した会話の内容から、プレゼントをチョイスできた時だ。何がほしい、あれが持っていない、という話を思い出して、プレゼントをする。はまると結構喜んでもらえる。
母の日の話に戻そう。
まだ学生の頃、弁当屋さんで弁当を買った。その日が偶然、母の日で、弁当を買った人にはカーネーションがついてくるというサービスをやっていた。もちろん、自分もカーネーションをもらった。
家に帰って、カーネーションを母に渡した。弁当屋でもらったことには、一言も触れなかった。
その時の母の喜びようは、今でも覚えている。とても張り切って、食事の支度に取り掛かっていた。
そんな話を、母の日が近づくと思い出したりする。
なるほど、特別なことは必要ない。本当にささやかでよいのだろう。子供からのプレゼントなんて、そんなものなのだ、きっと。