日本にはいろいろな風習やしきたりがあります。
新年のお正月に始まり、2月の節分、3月のひな祭り。
5月のこどもの日、7月の七夕、8月のお盆。
9月のお彼岸、11月の七五三、12月の年越し。
その他にも、お中元、お歳暮、各地域のお祭り、厄年のおはらい。
出産祝いやお葬式や、結婚式は神社での神前結婚式、実はお寺でも仏前結婚式をあげることができます。
このように日本にはいろいろな風習やしきたりがありますが、それはその時々によってだんだん変化しながら、今に至っています。
その辺について少し書き記してみたいと思います。
そもそもの風習は何が?
いろいろな風習がありますが、そのベースとなるものや大きく影響をあたえているものがいくつかあります。
その辺を踏まえておくと、いざ迷った時に大きなヒントになります。
しっかり抑えておくことをおすすめします。
基本として抑えておくことは次のものです。
*神道
*仏教
*陰陽五行説(おんみょうごぎょうせつ)
最低でも、この3つをざっくりとでも理解しておくと非常に役に立ちます。
なかでも神道と仏教については、お互いがお互いに大きく影響を与え合いながら現在に至っています。
両方が両方の考え方(思想)や作法に影響を与え合いながら変化しながら、また、時の政策によって形を変えながら今に至ります。
ざっくりとまとめた記事がありますので、その大まかな流れについては神社と寺の違いについてをご参照ください。
そして、残りの陰陽五行説についてです。
これもそのうち、ざっくり記事を書こうと思っていますが、ここではごくごく簡単に解説しておきます。
平安時代に中国から陰陽道と五行説というものがはいってきました。
陰陽道とは、2つの対立するもの(陰と陽、男と女、光と影など)が、くっついたりお互いが交互に入れ替わったり、また元に戻ったりするという考え方やその方法を説明する考え方です。
五行説とは、世の中のすべてのもの(森羅万象・しんらばんしょう)が5つの要素でできているとする説明です。その5つは木(もく)火(か)土(ど)金(ごん)水(すい)をさします。
そしてこの2つが日本で独自の発達を遂げたものが陰陽五行説というものです。
・中には陰陽道の考え方自体が日本独自のものと書かれているものもあります。
方角は陰陽五行説の影響から
吉や凶の方角について
日本の風習の中で、方角が大切にされているものがあります。
最近ではすっかりおなじみになった恵方巻き。
その他、方角を木にするような風習はこの陰陽五行説から影響を受けています。
家をたてるときに方角を気にすることも、従来は陰陽五行説の影響です。
ただし、最近は風水的に方角を気にすることが多いようです。
十二支も実は陰陽五行説
干支(えと)といういいかたをしますが、実は十干十二支(じっかんじゅうにし)が正式な名称で、これらも陰陽五行説が深く関わっています。
干支(えと)は、十干十二支を縮めた言い方なのです。
このように、陰陽五行説とは、日本人の生活や風習に深く根付いているものなのです。
時と場所によって違う風習
そしてこれらはいろいろな時代の流れの中で、いろんな変化を迎えながら、今の風習になっています。
そして、宗派や地域性、時代によって全く違ったものになって生きています。
場合によっては、迷信の場合もあります。本来とはかけ離れた解釈をされているものもあります。
例えば七五三は、本来は関東ローカルの風習がその後日本全国に広まったものとされています。
今、どうしたらよいか迷うときは、ほとんどが地域における違いや、本来の意味がわからないことが理由ではないでしょうか?
できるだけ基本の意味を理解し、その上で今風のやり方で日本古来の風習を行っていく。
これがわれわれの取るべき正しい姿勢のように、個人的には思っています。
まとめ
できるだけ、日本の風習や習慣は残していきたいと思っています。
ですが、実際問題なかなか難しいのも事実です。
正月三が日からすでに働いている人がいることからして、もはや昔のままでないのことの難しさの象徴に思えます。
私ができることは、知識として風習を理解する。
その上で出来る範囲で風習を伝えていく。
出来る範囲で、というのが大切な気がします。
最後までお読みいただきまして有難うございました。